給水装置工事主任技術者 過去問
平成28年度(2016年)
問1 (公衆衛生概論 問1)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 平成28年度(2016年) 問1(公衆衛生概論 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

水系感染症に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 水道では、病原性大腸菌O-157の感染予防のために、残留塩素の確保が有効な手段である。
  • ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や水により経口感染し、下痢、腹痛、吐気、嘔吐、発熱などの症状を起こす。
  • レジオネラ属菌は、土壌や地下水、河川水等に広く存在しており、塩素に抵抗性があるため、飲用によるレジオネラ属症感染のおそれがある。
  • クリプトスポリジウムは、水や食べ物のなかでは殻で覆われたオーシストの形で存在し、塩素消毒に対して抵抗性を示す。

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この過去問の解説 (3件)

01

「1」「2」「4」については正しい記述となっています。

「3」について、レジオネラ属菌は、塩素によって死滅しますので、記述に誤りがあります。

よって答えは「3」です。

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02

水系感染症に種類とそれぞれの特徴について押さえておきましょう。

選択肢1. 水道では、病原性大腸菌O-157の感染予防のために、残留塩素の確保が有効な手段である。

記述の通りです。

選択肢2. ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や水により経口感染し、下痢、腹痛、吐気、嘔吐、発熱などの症状を起こす。

記述の通りです。

選択肢3. レジオネラ属菌は、土壌や地下水、河川水等に広く存在しており、塩素に抵抗性があるため、飲用によるレジオネラ属症感染のおそれがある。

レジオネラ属菌は適切な濃度の塩素で消毒することができるため、「塩素に抵抗性がある」という記述は誤りです。また、レジオネラ症は主にレジオネラ属菌を含む細かい水滴などを吸い込むことで感染します。

よって、この選択肢が不適当です。

選択肢4. クリプトスポリジウムは、水や食べ物のなかでは殻で覆われたオーシストの形で存在し、塩素消毒に対して抵抗性を示す。

記述の通りです。

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03

水系感染症に関する問題です。

選択肢1. 水道では、病原性大腸菌O-157の感染予防のために、残留塩素の確保が有効な手段である。

正

問題の内容通りです。

 

病原性大腸菌 O157 は、ベロ毒素を産生することが特徴で、腸で産生された毒素は神経を侵し、赤血球を溶かし、血小板を破壊するので、出血が止まらなく、腎不全を発症、腸粘膜を傷つけて血便が続く症状を引き起こし、溶血性尿毒症症候群(HUS)といいます。

 

菌自体は 10 日前後で死滅しますが、毒素は体内に残留するため、この状態では今のところ治療法がなく、予防以外に手段がありません。

 

遊離残留塩素 0.1 mg/L以上、又は 75℃の加熱1分の条件で死滅するため、水道では残留塩素の確保が有効です。

選択肢2. ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や水により経口感染し、下痢、腹痛、吐気、嘔吐、発熱などの症状を起こす。

正

問題の内容通りです。

 

ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や水から経口感染し、下痢・腹痛・吐気・嘔吐・発熱などの症状を起こしますが、通常の浄水処理の塩素消毒で、阻止できます。

選択肢3. レジオネラ属菌は、土壌や地下水、河川水等に広く存在しており、塩素に抵抗性があるため、飲用によるレジオネラ属症感染のおそれがある。

誤

レジオネラ属菌は、土壌や地下水、河川水等に広く存在しており、塩素により死滅するため、水道では、残留塩素の確保が有効で、飲用での感染はありません。

 

レジオネラ属菌は、土壌・地下水・河川水などの自然界に広く存在し、土塵を介してビルの冷却塔水に混入し、増殖します。

 

免疫力低下の人が、この水の飛沫を吸入すると、肺炎のような日和見感染症を起こす原因菌ですが、熱に弱く、55℃以上での死滅が確認されています。

 

飲用での感染はありませんが、塩素により死滅するため、水道では、残留塩素の確保が有効です。

選択肢4. クリプトスポリジウムは、水や食べ物のなかでは殻で覆われたオーシストの形で存在し、塩素消毒に対して抵抗性を示す。

正

問題の内容通りです。

 

クリプトスポリジウムは、下痢症を引き起こす原虫で、水や食べ物のなかでは、穀に覆われたオーシストの形で存在します。

 

オーシストの穀は、非常に硬く、塩素消毒に対して抵抗性を示し、一般の浄水場の塩素消毒では不活化できませんが、加熱・冷凍・乾燥に弱く、沸騰水では1分以上で死滅し、60°C 以上か -20°C 以下で 30 分、常温で 1~4 日間乾燥させると、感染力を失います。

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