給水装置工事主任技術者 過去問
令和4年度(2022年)
問15 (給水装置工事法 問6)
問題文
ア 消防法の適用を受ける水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。
イ 消防法の適用を受けない住宅用スプリンクラーは、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。
ウ 消防法の適用を受ける乾式配管方式の水道直結式スプリンクラー設備は、消火時の水量をできるだけ多くするため、給水管分岐部と電動弁との間を長くすることが望ましい。
エ 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられた。
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問題
給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 問15(給水装置工事法 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
ア 消防法の適用を受ける水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。
イ 消防法の適用を受けない住宅用スプリンクラーは、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。
ウ 消防法の適用を受ける乾式配管方式の水道直結式スプリンクラー設備は、消火時の水量をできるだけ多くするため、給水管分岐部と電動弁との間を長くすることが望ましい。
エ 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられた。
- ア:正 イ:誤 ウ:正 エ:誤
- ア:誤 イ:正 ウ:誤 エ:正
- ア:正 イ:正 ウ:誤 エ:正
- ア:正 イ:誤 ウ:誤 エ:正
- ア:誤 イ:正 ウ:正 エ:誤
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この過去問の解説 (3件)
01
それぞれの文章の正誤を考え、その組み合わせを答える問題です。
ア 消防法の適用を受ける水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。
これは「誤り」です。
上記の文章の中で、もろもろの仕事を「給水装置工事主任技術者が行う」は間違っています。正しくは「消防設備士が行う」です。
スプリンクラーは消防法の適用を受けます。一定の消防用設備などの工事や整備は、消防設備士でなければ行えない決まりになっています。ただ、水道直結式のスプリンクラーは水道を使うため、水道法の適用も受けることになります。
例えば、水道直結式スプリンクラーの設置に関する工事や整備は、給水装置主任技術者が、消防設備士の指導の下行うことになっていますが、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算は消防設備士が行い、給水装置主任技術者はそれに関する情報提供をすることとされています。給水用具の選定に関しても、消防設備士が行います。
イ 消防法の適用を受けない住宅用スプリンクラーは、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。
これは「正しい」です。
ウ 消防法の適用を受ける乾式配管方式の水道直結式スプリンクラー設備は、消火時の水量をできるだけ多くするため、給水管分岐部と電動弁との間を長くすることが望ましい。
これは「誤り」です。
水道直結式スプリンクラーには、乾式と湿式などの種類があり、湿式の方は、水が出るヘッドまで水が満たされている状態になっているため、火災時にすぐ散水出来るタイプのものです。
一方、選択肢文中にある乾式の方は、水が凍結する可能性のある寒い地域で使われており、ヘッドと給水管分岐部の間に弁(電動弁)があり、水が抜ける構造になっています。つまり、水がとどまらない構造である必要があるわけです。もしこの給水管分岐部と電動弁との間が「長く」なっていると、水が滞留しやすくなってしまうため、間違っています。この部分は「短く」することが望ましいです。
エ 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられた。
これは「正しい」です。
以上を総合すると、ア:誤 イ:正 ウ:誤 エ:正
です。
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02
適当な組み合わせは、「ア:誤 イ:正 ウ:誤 エ:正」です。
この問題のポイントは、水理計算や給水管・給水用具の選定をだれが行うか、住宅用スプリンクラーで停滞水を防ぐ配管方法、乾式配管で電動弁までの距離をどうするか、そして平成19年改正でどのような施設にスプリンクラー設置義務が広がったかです。
「ア 消防法の適用を受ける水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。」
これは誤りです。
水道直結式スプリンクラー設備では、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算や、給水管・給水用具の選定は、消防設備士が行うとされています。指定給水装置工事事業者は、消防設備士の指導の下で工事を行う立場です。したがって、給水装置工事主任技術者が行うとしているこの記述は合っていません。
「イ 消防法の適用を受けない住宅用スプリンクラーは、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。」
これは適切な記述です。
住宅用スプリンクラーは、水が長く止まったままにならないようにすることが大切です。そのため、日常的に使う末端給水栓までの配管途中に設置する方法がとられます。実務基準でも、湿式配管では常時使用する水洗便器や屋外水栓などの末端給水栓までの途中にスプリンクラーを設置するとされています。
「ウ 消防法の適用を受ける乾式配管方式の水道直結式スプリンクラー設備は、消火時の水量をできるだけ多くするため、給水管分岐部と電動弁との間を長くすることが望ましい。」
これは誤りです。
乾式配管では、火災時に感知器が反応してから電動弁が開き、配管に水が入ります。ですから、給水管分岐部と電動弁との間は長くするのではなく、できるだけ短くすることが望ましいとされています。理由は、その区間の停滞水を少なくし、作動を早くしやすくするためです。問題文はここを逆にしているので誤りです。
「エ 平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられた。」
これは適切な記述です。
消防庁の平成19年通知では、認知症高齢者グループホームなど、火災時に自力避難が難しい人が入所する社会福祉施設等について、スプリンクラー設備等の設置が必要となる施設の範囲を拡大したことが示されています。消防庁の説明資料でも、改正後は一定規模以上の施設にスプリンクラー設備を設置する内容になっています。
この問題で覚えておくポイントは、
水理計算や給水管・給水用具の選定は消防設備士が行うこと、
住宅用スプリンクラーは停滞水を防ぐため、常時使う末端給水栓までの配管途中に設置すること、
乾式配管では分岐部から電動弁までを短くすること、
平成19年改正でグループホーム等の小規模社会福祉施設にもスプリンクラー設置義務が広がったことです。
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03
スプリンクラーに関する問題です。
ア 誤
「消防法の適用を受ける水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、
給水装置工事主任技術者消防設備士が行う。」直結給水方式によるスプリンクラー設備の注意事項を下記します。
1) 設置工事や整備は、消防法の規定で、必要な事項は消防設備士が責任を負うため、指定事業者は、消防設備士の指導の下に設置を行います。
2) 消防設備士がスプリンクラーヘッドまでの水理計算などを行うため、地区の最小動水圧などは取扱事業所に確認し、設置者か消防設備士に情報提供します。
3) スプリンクラー設備は消防法令適合品を使用しますが、給水装置の構造・材質基準に適合する構造とします。
イ 正
「消防法の適用を受けない住宅用スプリンクラーは、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。」
住宅用スプリンクラーの設置では、停滞水が生じないように、常時使用する水洗便器や台所水栓などの末端給水栓までの、配管途中に設置します。
なお、使用者に対しては、この設備は、断水時には使用できないなどの取り扱い方法について、説明しておく必要があります。
ウ 誤
「消防法の適用を受ける乾式配管方式の水道直結式スプリンクラー設備は、
消火時の水量をできるだけ多く停滞水の量をできるだけ少なくするため、給水管分岐部と電動弁との間を長く短くすることが望ましい。」乾式配管方式の水道直結式スプリンクラーは、管の分岐から、電動弁までの区間(停滞区間)には、停滞水が溜まるため、停滞水をできるだけ少なくするには、管の分岐から電動弁までの間の距離は、短くすることです。
理由は、停滞水を減らすことで、水質の悪化と衛生面の悪化を防ぐためです。
エ 正
「平成19年の消防法改正により、一定規模以上のグループホーム等の小規模社会福祉施設にスプリンクラーの設置が義務付けられた。」
認知症高齢者グループホームでの火災事案を踏まえ、自力避難困難者が入所している小規模福祉施設での防火安全対策の強化のため、平成19年6月13日に、消防法施行令が改正され、新たに防火管理体制強化・スプリンクラー設備・自動火災報知設備・消防機関への通報火災報知設備が、義務付けられています。
(京築広域圏消防本部 HPより)
正
冒頭解説の通り、ア:誤 イ:正 ウ:誤 エ:正 となります。
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