給水装置工事主任技術者 過去問
令和7年度(2025年)
問1 (公衆衛生概論 問1)
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問題
給水装置工事主任技術者試験 令和7年度(2025年) 問1(公衆衛生概論 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
- レジオネラ属菌は、冷却塔、温泉、噴水、加湿器等の人工環境水中が感染源となり、エアロゾルの吸引や誤嚥等により、レジオネラ感染症(レジオネラ肺炎、ポンティアック熱)を発症する。
- ノロウイルスは、経口により感染し、ふん便や吐物から大量にウイルスが長期間排出され、それに起因した簡易水道や井戸水、受水槽の汚染による食中毒が発生している。
- 腸管出血性大腸菌は、代表的なものとしてO-157が知られており、感染すると激しい腹痛や水様性の下痢、血便等を発症し、肉類や野菜類等が主な原因であるが、井戸水が原因となり、死者が発生した事例もある。
- クリプトスポリジウムは、人畜共通の病原原虫であり、水環境中では、紫外線による消毒処理に対して極めて高い抵抗性を有する。
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この過去問の解説 (2件)
01
不適当なのは、「クリプトスポリジウムは、人畜共通の病原原虫であり、水環境中では、紫外線による消毒処理に対して極めて高い抵抗性を有する。」という記述です。
理由は、クリプトスポリジウムは塩素消毒には強い一方で、紫外線処理は有効とされているからです。ほかの選択肢は、感染経路や症状、原因となる水や食品の説明としておおむね適切です。
この記述は適切な記述です。
レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された細かい水しぶきや霧を吸い込むことで起こります。厚生労働省は、冷却塔水、加湿器、循環式浴槽などを代表的な感染源として挙げています。また、汚染された水を吸い込んだり誤嚥したりして感染する例もあり、病型としてレジオネラ肺炎とポンティアック熱があります。
この記述は適切な記述です。
ノロウイルスは主に口から入って感染します。ふん便や吐ぶつには大量のウイルスが含まれ、症状が消えた後もしばらく便の中に排出されることがあります。厚生労働省のQ&Aでも、汚染された井戸水や簡易水道を消毒不十分で飲んだ場合が感染経路の一つとして示されています。受水槽を含む貯水設備も、使用水の衛生管理が大切です。
この記述は適切な記述です。
腸管出血性大腸菌では、O157がよく知られています。感染すると、激しい腹痛、水様性の下痢、血便などが見られます。原因は肉類などの食品が有名ですが、井戸水が感染源となった事例も報告されています。重症化すると、腎臓の働きが悪くなるなどして、死亡することもあるため注意が必要です。
この記述が不適当です。
クリプトスポリジウムは、人にも動物にも感染する病原体です。そして、塩素には強いため、水道水レベルの塩素消毒では十分に不活化しにくいことが知られています。
しかし、問題文のように紫外線に極めて強いわけではありません。厚生労働省の資料では、適切な紫外線処理が行われていれば感染性はなくなるとされ、CDCの資料でも二次的なUV消毒システムで不活化できると示されています。したがって、誤っているのは「紫外線による消毒処理に対して極めて高い抵抗性を有する」という部分です。
この問題では、病原微生物ごとの感染のしかたと消毒への強さを整理して覚えることが大切です。
レジオネラ属菌はエアロゾルや誤嚥、ノロウイルスは経口感染、腸管出血性大腸菌は食品や水が原因になることがあり、クリプトスポリジウムは塩素に強いが紫外線は有効、という形で整理すると判断しやすくなります。
覚えておくポイントは、クリプトスポリジウムは「塩素に強い」が、「紫外線まで効きにくい」とは限らないという点です。ここを取り違えないことが大切です。
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02
水系感染症を引き起こす病原微生物に関する問題です。
正
問題文の内容通りです。
レジオネラ属菌は、土壌・地下水・河川水など自然界に広く存在し、土塵を介して、ビルの冷却塔水に混入し増殖し、免疫力低下の人が、この水の飛沫を吸入すると、肺炎のような感染症(レジオネラ肺炎、ポンティアック熱)を起こす原因となる菌です。
熱に弱く、55℃以上で死滅することが確認され、飲用で感染することは無く、塩素で死滅するため、水道では残留塩素の確保が有効です。
正
問題文の内容通りです。
ノロウイルスは、ウイルスで汚染された食品や水によって経口感染し、嘔吐・下痢・腹痛・発熱などの症状を起こしますが、浄水処理の塩素消毒で防げます。
ウイルスの感染経路には、ウイルスが大量に含まれるふん便や吐物から人の手を介して二次感染する場合、飛沫感染など直接感染する場合、感染食品取扱者を介し汚染した食品を食した場合、汚染二枚貝を加熱調理を十分にせずに食した場合、汚染井戸水や簡易水道を不十分な消毒で摂取した場合、などが揚げられます。
正
問題文の内容通りです。
腸管出血性大腸菌は、病原性大腸菌 O157として知られていて、ベロ毒素を産生するのが特徴で、腸で産生された毒素は、神経を侵し、赤血球を溶かし、血小板を破壊するため、出血が止まらず腎不全を起こし、腸粘膜を傷つけ血便が続くような症状が特徴です。
菌自体は 10 日前後で死滅しますが、毒素は体内に残留するため、治療法がなく、予防する以外に手段がなく、遊離残留塩素 0.1 ㎎/ℓ以上か 75℃で1分加熱すれば死滅し、水道では残留塩素の確保が有効です。
予防には、生肉の肉料理を避けること、肉の中心部まで加熱を十分することです。
誤
クリプトスポリジウムは、人畜共通の病原原虫であり、水環境中では、塩素による消毒処理に対して極めて高い抵抗性を有する。
クリプトスポリジウムは、下痢症を引き起こす原虫で、水や食品中では穀に覆われたオーシスト(嚢胞体)形で存在し、オーシストの穀は非常に硬く、塩素消毒に対して高い抵抗性を示し、一般の浄水場の塩素消毒では、不活化できません。
しかし、加熱・冷凍・乾燥に弱く、沸騰水では1分以上で死滅し、60℃ 以上か-20℃ 以下で 30分、常温で 1~4日間乾燥させれば、感染力を失います。
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