給水装置工事主任技術者 過去問
令和7年度(2025年)
問22 (給水装置の構造及び性能 問3)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和7年度(2025年) 問22(給水装置の構造及び性能 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

配管工事後の給水装置の構造及び材質の基準に関する省令に定める耐圧に関する試験(以下、本問題においては「耐圧性能試験」という。)に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
  • 配管工事後の耐圧性能試験の水圧は、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令において定められており、水道事業者が独自に定めることができない。
  • ステンレス鋼鋼管は、水圧を加えると膨張し圧力が低下する。これは管の特性であり、気温、水温等で圧力低下の状況が異なるので注意が必要である。
  • 配管工事後に耐圧性能試験を行う際には、柔軟性のある合成樹脂管や分水栓等の給水用具を損傷するおそれがあるため、加圧圧力や加圧時間を適切な大きさ、長さにする必要がある。
  • 分水栓、止水栓の耐圧性能試験は、すべて「閉」状態で実施する。

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この過去問の解説 (2件)

01

適当なのは、「配管工事後に耐圧性能試験を行う際には、柔軟性のある合成樹脂管や分水栓等の給水用具を損傷するおそれがあるため、加圧圧力や加圧時間を適切な大きさ、長さにする必要がある。」という記述です。
この問題では、配管工事後の耐圧試験は何を目的に行うのか、そしてどの材料や器具に注意が必要かを正しく覚えているかがポイントです。配管工事後の試験では、加圧しすぎると合成樹脂管や分水栓などを傷めるおそれがあるため、圧力や時間を適切にする必要があります。

選択肢1. 配管工事後の耐圧性能試験の水圧は、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令において定められており、水道事業者が独自に定めることができない。

これは適当ではありません。
省令や告示では、給水管や給水用具そのものの耐圧に関する性能試験として、たとえば1.75MPaを1分間加える試験方法が定められています。いっぽう、配管工事後の現場で行う耐圧試験は、適正な施工を確認するために行うもので、水道事業者が定める施工基準や検査基準にしたがって運用されています。実際に、国の指針でも水道事業者が定めている施工基準に従って検査するとされており、地域の基準でも「その他の試験水圧は検査内容を確認すること」とされています。したがって、「水道事業者が独自に定めることができない」という言い方は正しくありません。

選択肢2. ステンレス鋼鋼管は、水圧を加えると膨張し圧力が低下する。これは管の特性であり、気温、水温等で圧力低下の状況が異なるので注意が必要である。

これは適当ではありません。
配管工事後の耐圧試験で、水圧をかけると膨張して圧力が下がりやすいと注意されているのは、ポリエチレン二層管、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管などの柔らかい配管材料です。施工基準でもそのように示されています。つまり、問題文は注意が必要な管の種類を取り違えているので誤りです。

選択肢3. 配管工事後に耐圧性能試験を行う際には、柔軟性のある合成樹脂管や分水栓等の給水用具を損傷するおそれがあるため、加圧圧力や加圧時間を適切な大きさ、長さにする必要がある。

これは適切な記述です。
給水管の布設後に耐圧試験をするときは、ただ強い圧力を長くかければよいわけではありません。基準では、加圧圧力や加圧時間を適切にしないと、柔軟性のある合成樹脂管や分水栓などの給水用具を傷めるおそれがあるとされています。問題文はその内容に合っています。

選択肢4. 分水栓、止水栓の耐圧性能試験は、すべて「閉」状態で実施する。

これは適当ではありません。
分水栓や止水栓の耐圧性能は、止水できるかどうかを見る試験ではなく、圧力に耐えられるかを見る試験です。そのため、施工基準では止水栓、分水栓等の耐圧性能は、弁を『開』状態にしたときの性能とされています。さらに、国の告示でも、止水機構を持つ給水用具は種類によって全開で試験するもの閉止して試験するものがあり、すべて閉状態という扱いではありません。したがって、この記述は誤りです。

まとめ

この問題で覚えておきたいのは、現場の配管工事後の耐圧試験と、省令・告示で決められた製品そのものの性能試験は、同じようで少し意味が違うということです。現場の試験では、施工がきちんとできているかを確認するために行い、圧力や時間は器具や管の種類に合わせて注意します。

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02

配管工事後の「耐圧性能試験」に関する、実務でも試験でも超重要となる問題です。

一見すると専門的な専門用語が並んでいて難しく感じるかもしれませんが、「水道事業者の権限」「各管材の特徴」「試験時の正しい状態」の3つのポイントさえ整理できていれば、確実に正解を導き出せます。

どこが引っ掛けポイントなのか、選択肢の「間違いの理由」までスッキリ理解できるように、1つずつ丁寧に解説していきますね。

選択肢1. 配管工事後の耐圧性能試験の水圧は、給水装置の構造及び材質の基準に関する省令において定められており、水道事業者が独自に定めることができない。

この記述は不適切です。

国が定める省令では、器具や管そのものが耐えるべき製品としての基準(1.75MPaを1分間など)が示されています。

しかし、配管工事の後に現場で行う耐圧試験は、施工が正しくできているかをチェックするためのものです。そのため、実際の水圧や検査ルールは、各地域の水道事業者が独自の施工基準(検査基準)で定めて運用しています。

 

選択肢2. ステンレス鋼鋼管は、水圧を加えると膨張し圧力が低下する。これは管の特性であり、気温、水温等で圧力低下の状況が異なるので注意が必要である。

この記述は不適切です。

水圧をかけたときに「管自体が膨張して圧力が下がりやすい」という特性を持つのは、ステンレスではなく、架橋ポリエチレン管やポリブテン管などの柔軟性がある「合成樹脂管」です。

ステンレス鋼鋼管は金属製で非常に硬いため、水圧で膨張して圧力が下がるようなことは基本的にありません。

試験ではこのように、「金属管(ステンレス)」と「樹脂管(ポリエチレン等)」の性質をあべこべにして引っ掛けてくるパターンが本当によく出ます。

選択肢3. 配管工事後に耐圧性能試験を行う際には、柔軟性のある合成樹脂管や分水栓等の給水用具を損傷するおそれがあるため、加圧圧力や加圧時間を適切な大きさ、長さにする必要がある。

この記述は適切です。したがって、この問題の正解になります。

耐圧試験というと「とにかく強い圧力を長時間かければいい」と思いがちですが、それは大きな間違いです。

柔軟性のある合成樹脂管や分水栓などのデリケートな給水用具は、過度な負担がかかると変形したり破損したりするリスクがあります。そのため、基準でも「加圧の大きさや時間は、用具を痛めないよう適切に設定すること」と定められています。

 

選択肢4. 分水栓、止水栓の耐圧性能試験は、すべて「閉」状態で実施する。

この記述は不適切です。

ここが一番の「勘違いしやすい落とし穴」なので要注意です!

「耐圧試験」は、水が漏れずに止まるかを見る試験ではなく、「管路や器具全体が水圧にしっかり耐えられるか」を見る試験です。そのため、基本的には弁を「」状態にして、奥の配管まで一気に圧力をかけて検査する必要があります。

すべてを「閉」にしてしまうと、その先の配管に圧力がかからず、正しく試験ができません。

一部の器具には閉じて行うものもありますが、問題文の「すべて閉状態で実施する」という極端な表現は違います。

 

まとめ

圧性能試験の問題は、次の4つのポイントだけをスッキリ覚えておけば完璧です。

まず、現場での試験水圧や検査方法は、国の省令だけでなく水道事業者が独自に定めることができます。また、試験の際に水圧で膨張して圧力が下がりやすいのは、硬いステンレスではなく柔軟性のある合成樹脂管の特徴です。

そのため、これらデリケートな樹脂管や分水栓を痛めないよう、「加圧の強さや時間は適切に設定する」という記述が今回の正解になります。最後に、この試験は管路全体に圧力をかけるのが目的なので、弁は「閉」ではなく原則「」状態で実施します。

水道局がルールを決め、樹脂管をいたわり、弁を開けて試験する!」と流れで覚えておけば、本番の引っ掛け問題も一発で見抜けますよ!

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