給水装置工事主任技術者 過去問
令和7年度(2025年)
問24 (給水装置の構造及び性能 問5)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和7年度(2025年) 問24(給水装置の構造及び性能 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

防食に関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

ア 金属管が電流により侵食を受ける原因としては、鉄道や変電所等からの漏洩電流により侵食を受けるマクロセル侵食と、異種金属が接することにより、双方の間に形成される電池が原因となり侵食を受けるミクロセル侵食がある。
イ 埋設された金属管が異種金属と接触した場合、自然電位の低い金属と自然電位の高い金属との間に電池が形成され、自然電位の低い金属が侵食される。
ウ 埋設配管の多くの侵食事例は、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH値、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食である。
エ 地中に埋設した侵食対策を施していない金属管が部分的にコンクリートと接触している場合、アルカリ性のコンクリートに接している部分の電位が、接していない部分より低くなって腐食電池が形成され、後者(土壌部分)が侵食される。
  • (ア) 誤  (イ) 正  (ウ) 正  (エ) 誤
  • (ア) 正  (イ) 誤  (ウ) 正  (エ) 誤
  • (ア) 誤  (イ) 誤  (ウ) 誤  (エ) 正
  • (ア) 正  (イ) 誤  (ウ) 正  (エ) 正

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この過去問の解説 (2件)

01

適当なのは、「(ア)誤(イ)正(ウ)正(エ)誤」の組み合わせです。
この問題では、マクロセル侵食・ミクロセル侵食・電気侵食の区別と、異種金属やコンクリートが接したときにどちらが侵食されるかを正しく理解しているかがポイントです。埋設配管の侵食事例の多くはマクロセルを原因とするもので、異種金属接触腐食やコンクリート/土壌系腐食はその代表例です。いっぽう、鉄道や変電所などからの漏えい電流によるものは、マクロセル侵食ではなく電気侵食です。

選択肢1. (ア) 誤  (イ) 正  (ウ) 正  (エ) 誤

これは誤った記述です。
前半の、鉄道や変電所などからの漏えい電流で金属管が傷むという説明はありますが、これはマクロセル侵食ではありません。正しくは電気侵食です。
また、後半の、異種金属が接することで起こるものはミクロセル侵食ではなく、異種金属接触腐食というマクロセル侵食です。つまり、アは前半も後半も分類が入れ替わっています。

 

これは適切な記述です。
埋設された金属管が異種金属と接触すると、自然電位の低い金属と高い金属の間に電池ができ、自然電位の低い金属が侵食されます。
言いかえると、イオン化しやすい側の金属が先に傷みやすい、ということです。この説明は基準の考え方に合っています。

 

これは適切な記述です。
埋設配管の侵食事例の多くは、土壌の違い、乾湿の違い、通気性、pH、溶解成分の違いなど、まわりの環境が部分ごとに異なることで起こる電池作用が原因です。これはマクロセル侵食の説明として正しいです。
異種金属接触腐食、コンクリート/土壌系腐食、通気差腐食などは、その代表例です。

 

これは誤った記述です。
地中の金属管が部分的にコンクリートと接すると、コンクリートに接している部分の電位は、接していない部分より貴になります。
そのため、侵食されるのはコンクリートに接していない土壌側です。問題文は「コンクリートに接している部分の電位が低くなる」としているので、この部分が誤りです。後ろの「土壌部分が侵食される」という結論だけは合っていますが、理由の説明が逆になっています。

まとめ

この問題では、侵食の種類の名前を正しく区別することがとても大切です。
覚えておくポイントは、次のとおりです。

漏えい電流によるものは電気侵食です。 
異種金属接触腐食やコンクリート/土壌系腐食は、マクロセル侵食です。 
異種金属が接すると、自然電位の低い金属が侵食されます。 
コンクリートに接した部分は貴になり、接していない土壌側が侵食されます。

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02

金属の腐食のメカニズムに関する問題です。 一見、専門用語が多くて難しく思えますが、要するに「電位(電気のエネルギー)が低い方が身代わりになってボロボロになる(侵食される)」という電気化学の基本ルールさえ押さえれば、すべての選択肢をサクッと見抜くことができます。

選択肢1. (ア) 誤  (イ) 正  (ウ) 正  (エ) 誤

ア この記述は誤りです。 

前半にある「鉄道や変電所などからの漏えい電流で金属管が傷む」という現象は、マクロセル侵食ではなく、正しくは電気侵食と呼びます。 また、後半の「異種金属が接することで起こる」現象はミクロセル侵食ではなく、「異種金属接触腐食」というマクロセル侵食の一種です。 つまり、この選択肢は前半と後半の分類がそれぞれ入れ替わってしまっています。

 

イ この記述は適切です。 

埋設された金属管が異なる種類の金属と接触すると、それぞれの「自然電位(電気の性質)」の高さに差があるため、その間に電池が形成されてしまいます。このとき、自然電位の低い(卑な)側の金属が身代わりになって電気を放出し、先にボロボロと侵食されていくことになります。 いわゆる「イオン化傾向が大きい(イオンになりやすい)金属のほうが先に溶け出して傷みやすい」という電気化学の基本ルール通りの正しい説明です。

 

ウ この記述は適切です。

 土の中に埋められた配管が腐食する原因の多くは、1本の管であっても「あっちの土は湿っているけど、こっちの土は乾いている」「ここはコンクリートに触れているけど、あそこは土のまま」といった、周りの環境が部分ごとに異なることで生まれる電池作用(マクロセル侵食)によるものです。 具体的には、異種金属接触腐食、コンクリート/土壌系腐食、通気差腐食などがその代表例であり、記述の内容と完全に一致します。

 

エ この記述は誤りです。 

金属管の一部がコンクリートに触れると、アルカリ性の影響などで、コンクリートに接している部分の電位は、接していない土壌部分よりも「高く(貴に)」なります。 電位が高くなるとそこは保護され、逆に電位が「低く(卑に)」なったコンクリートに接していない土壌側の管が侵食されることになります。 問題文の「土壌部分が侵食される」という結論自体は合っているのですが、途中の「コンクリートに接している部分の電位が低くなる」という理由の説明が真逆になっているため、全体としては誤りとなります。

まとめ

金属管の腐食は、周囲の環境差(土壌の乾湿、pH、異種金属との接触など)によって部分ごとに「電位の差」が生まれ、電池(マクロセル)が形成されることで起こります。

最大のポイントは、「電位の低い部分が溶けて侵食され、高い部分は守られる」という基本ルールです。管の一部がコンクリートに触れると、コンクリート側は電位が高くなり、触れていない土壌側は電位が低くなるため、結果として土壌側の管が身代わりになってボロボロになります。

なお、鉄道などの漏洩電流が原因のものはマクロセル侵食ではなく「電気侵食」です。試験では、この「電位の高低」と「原因の名称」の入れ替えが頻出します。

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