給水装置工事主任技術者 過去問
令和4年度(2022年)
問17 (給水装置工事法 問8)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和4年度(2022年) 問17(給水装置工事法 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

給水管の配管工事に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。
  • 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。
  • 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。
  • 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。
  • 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

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この過去問の解説 (3件)

01

これは「不適当なもの」を選択する問題です。

選択肢1. 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。

これは「正しい」です。


離脱防止のための措置は、例えば離脱防止継手や、離脱防止金具などがあります。

選択肢2. 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。

これは「正しい」です。


さや管とは、樹脂製の管の一種で、薄くて柔らかく軽いという特徴があります。刀の鞘(さや)のように中の配管を守っています。

選択肢3. 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。

これは「正しい」です。


サンドブラスト現象とは、水道管から水が漏れて、その水が周辺の砂や砂利などを巻き込んで、周りにある他の管などに傷をつけ、最終的に穴を開けてしまう現象のことです。

選択肢4. 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。

これは「正しい」です。

選択肢5. 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

これが「不適当なもの」です。

 

上記のライニング鋼管(こうかん)は、曲げ加工が出来ません。

ライニング鋼管は、内側にいろいろな種類の表面処理(ライニング)が施された配管です。そのため耐食性や耐薬品性などに優れています。しかし、曲げ加工により内外面のライニングがはがれてしまう恐れがありますので、曲げ加工が出来ません。

 

これに名前が似ているライニング鉛管(えんかん)は曲げ加工が可能とされています(ライニングされていない鉛管はそもそも使用が禁止されています)。

 

銅管(どうかん)、ポリエチレン二層管は曲げ加工が可能です。
ちなみにポリエチレン二層管は、耐候性(自然環境に耐える性質)の高い外層と、耐塩素水性の高い内層の二層になった構造をした給水用管材です。

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02

不適当なのは、「給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。」です。
国土交通省の「給水装置標準計画・施工方法」では、直管を曲げて配管できる材料として、硬質塩化ビニル管、銅管、ライニング鉛管、ステンレス鋼管、ポリエチレン管等が示されています。問題文にあるライニング鋼管は、この並びに入っていません。したがって、この記述は適当ではありません。

選択肢1. 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。

これは適切な記述です。
国土交通省の基準でも、水圧や水撃作用などで給水管が離脱するおそれのある場所では、適切な離脱防止措置を講じることとされています。記述どおりです。

選択肢2. 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。

これは適切な記述です。
基準では、主配管は家屋の基礎の外回りに布設することを原則としています。また、やむを得ず構造物の下を通す場合は、さや管ヘッダ方式等として、交換や修理をしやすくする配慮が必要とされています。問題文の内容は、この考え方に合っています。

選択肢3. 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。

これは適切な記述です。
基準では、他の埋設物に近接して布設すると、集中荷重や漏水によるサンドブラスト現象などで損傷のおそれがあるため、30cm以上の間隔を確保して配管するのが望ましいとされています。問題文はその趣旨を表しています。

選択肢4. 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。

これは適切な記述です。

国土交通省の基準でも、地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として各階ごとに止水栓を取り付けることとされています。修理や改造をしやすくするためです。

選択肢5. 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

これは不適当です。
基準で曲げ配管ができる材料として示されているのは、硬質塩化ビニル管、銅管、ライニング鉛管、ステンレス鋼管、ポリエチレン管等です。問題文はここをライニング鋼管に置きかえているので、内容が合っていません。

まとめ

この問題で押さえておきたいポイントは、給水管はできるだけ直線で配管すること、そしてやむを得ず曲げるときは、曲げられる材料が限られていることです。基準では、硬質塩化ビニル管、銅管、ライニング鉛管、ステンレス鋼管、ポリエチレン管等が曲げ配管できる材料として示されています。

覚えておくポイントとしては、
離脱のおそれがある場所では離脱防止措置をとる
主配管は基礎の外回りが原則
他の埋設物とは30cm以上の離隔が目安
地階や2階以上では各階ごとに止水栓を設ける
ライニング鋼管は曲げ配管できる材料としては挙がっていない
この流れで整理すると覚えやすいです。

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03

給水管の配管工事に関する問題です。

選択肢1. 水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所には、適切な離脱防止のための措置を講じる。

問題文の内容の通りです

 

水圧、水撃作用等により給水管が離脱するおそれのある場所にあっては、発生防止や吸収措置を施すことなどで、適切な離脱防止のための措置を講じます。

 

「給水装置の構造及び材質の基準に関する省令第3条(水撃限界に関する基準)」

【 水栓や他の水撃作用を生じそうな給水用具は、水撃作用により圧力上昇が規定値以下の性能を有するものとしますが、給水用具上流側に近接のエアチャンバーなどの水撃防止器具を設置することなどで、適切な水撃防止措置が講じられているものにあっては、水撃作用性能はなくともよいです。 】

選択肢2. 宅地内の主配管は、家屋の基礎の外回りに布設することを原則とし、スペースなどの問題でやむを得ず構造物の下を通過させる場合は、さや管を設置しその中に配管する。

問題文の内容の通りです

 

家屋の主配管経路は、構造物の下を避けることで、漏水時の補修が容易に行えるようにします。

1) 宅地内の配管は、取り替え・補修などを考慮し、できるだけ直線配管とします。

2) 原則、主配管は、家屋基礎の外回りに布設しますが、やむを得ず構造物下を通過させるときは、さや管ヘッダー方式などで、給水管の交換が容易にできるようにし、また、点検・修理口を設けるなどの措置を講じます。

選択肢3. 配管工事に当たっては、漏水によるサンドブラスト現象などにより他企業埋設物への損傷を防止するため、他の埋設物との離隔は原則として30cm以上確保する。

問題文の内容の通りです

 

給水管を他の埋設物に近接して布設すると、給水管の腐食により穿孔ができ、そこからの漏水で起こるサンドブラスト現象で、埋設物に損傷を与えるおそれがあります。

事故の未然防止と修理作業を考慮し、給水管は他の埋設物より、上下左右とも30 cm以上の間隔を確保して敷設します。

選択肢4. 地階あるいは2階以上に配管する場合は、原則として階ごとに止水栓を設置する。

問題文の内容の通りです

 

地階や2階以上の配管部分には、修理や改造工事に備え、各階ごとに止水栓を設置します。

選択肢5. 給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鋼管、銅管、ポリエチレン二層管がある。

給水管を施工上やむを得ず曲げ加工して配管する場合、曲げ配管が可能な材料としては、ライニング鉛管、銅管、ポリエチレン二層管がある

 

給水管の配管は、原則として直管か継手接続して行いますが、施工上やむを得ず曲げ加工を行う場合には、管材質に応じた適正な加工を行います。

直管を曲げて配管できる材料には、硬質塩化ビニル管・銅管・ライニング鉛管・ステンレス鋼管・ポリエチレン管などがありますが、曲げ配管の施工では、それぞれの種類に応じた曲げ加工方法に留意します。

 

1) 硬質塩化ビニル管

曲げ角度6度以内で生曲げとします。

2) 銅管およびライニング鉛管

断面変形が無いように、できるだけ大きな半径で少しづつ曲げます。

3) ステンレス鋼管

管の曲げ加工は、ベンダーで行い、加熱での焼曲げ加工は行いません。

4) ポリエチレン管の曲げ配管

屈曲半径を管の外径の 20 倍以上とします。

5) ライニング鋼管

現場での曲げ加工は不可です。内部と外部の被覆層が剥離・破損の恐れがある。

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