給水装置工事主任技術者 過去問
令和7年度(2025年)
問32 (給水装置計画論 問3)

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和7年度(2025年) 問32(給水装置計画論 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

直結給水システムの計画及び設計の留意点に関する次の記述の正誤の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

ア 当該水道事業者の直結給水システムの基準等に従い、同時使用水量の算定、給水管の口径の決定、ポンプ揚程の決定等を行う。
イ 集合住宅で各戸検針用の水道メーターを設置する場合は、逆流防止措置として水道メーターの前又は後に逆止弁を設置する。
ウ 逆流防止措置として、建物内の立て配管の最上部には、空気弁を設置する。
エ 逆流防止措置として、末端の給水用具又は末端給水用具の直近の上流側に水抜き栓を設置する。
  • (ア) 正  (イ) 正  (ウ) 誤  (エ) 誤
  • (ア) 正  (イ) 正  (ウ) 誤  (エ) 正
  • (ア) 誤  (イ) 誤  (ウ) 誤  (エ) 正
  • (ア) 正  (イ) 誤  (ウ) 正  (エ) 誤
  • (ア) 誤  (イ) 誤  (ウ) 正  (エ) 正

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この過去問の解説 (2件)

01

近年の給水設計において、直結給水システムの安全性確保は最重要テーマの一つです。

前半の記述(ア・イ)では、自治体ごとの基準遵守やメーター周りの仕様といった設計の「大前提」が正しく語られています。 一方で後半(ウ・エ)は、一見それらしく見えて実は設置目的が全く異なる器具(空気弁や水抜き栓)を混ぜ込んだ典型的な引っ掛けです。どこがどう違うのか、各選択肢の裏側を紐解いていきましょう。

選択肢1. (ア) 正  (イ) 正  (ウ) 誤  (エ) 誤

(ア)この記述は正しいです。

直結給水の設計を進めるうえでの王道ルートです。各自治体の基準にしっかりと則り、「同時使用水量の算定 ➔ 給水管の口径決定 ➔ ポンプ揚程の計算」という手順で進めるのが鉄則です。

 

(イ)この記述は正しいです。

集合住宅の各戸メーター周りにおける、逆流防止の基本ルールです。自治体によってメーターの「直前」か「直後」かという指定の違いはありますが、その前後に逆止弁をセットするという方針は一致しているため正しいです。

 

(ウ)この記述は誤りです。

配管の最上部に設置しなければならないのは、単なる空気弁ではなく吸排気弁です。断水が起きた際の逆流(逆サイフォン現象)を防ぐには、空気を勢いよく吸い込んでサイフォンを壊す機能が不可欠だからです。

 

(エ)この記述は誤りです。

 水抜き栓の本来の役割は、凍結防止や配管の水を抜くことであり、逆流を防ぐためのものではありません。末端での逆流対策として正しいのは、「吐水口空間の確保」「逆止弁」「バキュームブレーカ」の設置です。

まとめ

直結給水の設計を攻略する最大のカギは、「水道事業者の基準に100%従う」ということです。このルールを大前提として、使用水量や管の口径、ポンプの条件を正しく決めていくのが基本の手順となります。

そして、試験で合否を分けるのが「逆流防止器具の正しい使い分け」です。現場では逆止弁や減圧式逆流防止器、吸排気弁などがそれぞれの目的で配置されますが、ここで受験生を惑わせるのが「空気弁」と「水抜き栓」の存在です。

名前の響きは似ていても、空気弁は「空気抜き」水抜き栓は「凍結防止や排水」が本来の役割です。このように「何のために設置するのか」という目的をセットで区別しておくと、本番の引っ掛け問題にも迷わずサクッと対応できるようになりますよ。

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02

適当なのは、「ア 正・イ 正・ウ 誤・エ 誤」の組み合わせです。直結給水システムでは、まず水道事業者の基準に従って、同時使用水量給水管の口径、ポンプ揚程などを決めます。また、逆流防止は、逆止弁や減圧式逆流防止器、吸排気弁などを、目的に合わせて使い分けることが大切です。公式の正答番号一覧でも、この組み合わせが正答です。

選択肢1. (ア) 正  (イ) 正  (ウ) 誤  (エ) 誤


この選択肢は正しいです。直結増圧式給水では、建物内の同時使用水量を把握し、増圧給水設備を選び、そのうえで給水管の口径を決めるという流れで設計します。さらに、ポンプの設定は、高低差や圧力損失を考えて決めるとされています。したがって、水道事業者の基準に従って設計するという内容は適切です。

 


この選択肢は正しいです。集合住宅で各戸検針用のメーターを設ける場合は、各戸メーターまわりに逆止弁を設けて逆流を防ぐのが基本です。実際に、東松山市の基準では各戸メーターの上流に単式逆止弁、堺市の基準ではメーターの直後に逆止弁付パッキンを求めています。つまり、事業者ごとの基準によって位置は前後しますが、メーターの前又は後に逆止弁を設置するという考え方は適切です。

 


この選択肢は誤りです。建物内の立て配管の最上部で、逆流防止のために求められるのは、単なる空気弁ではなく、吸排気弁です。富山市の基準では、停電や断減水などで起こる逆サイフォン現象を防ぐため、吸排気弁の吸気作用でサイフォンブレークを行うことを目的としており、小型空気弁は不可としています。刈谷市の基準でも、立ち上がり管の最上部には吸排気弁を設置するとされています。ですから、「空気弁を設置する」とする記述は不十分です。

 


この選択肢は誤りです。水抜き栓は、主に凍結防止配管内の水を抜くための器具です。逆流防止が必要な末端給水用具では、逆止弁バキュームブレーカ吐水口空間などで対応するのが基本です。実際に、給水装置の基準解説では、水が逆流するおそれのある末端給水用具には逆流防止機能を備えること、やむを得ない場合は直結する給水管に逆流防止弁などを取り付けることが示されています。したがって、水抜き栓を逆流防止措置とするのは適切ではありません。

まとめ

覚えておくポイントは、直結給水の設計は、水道事業者の基準に従って水量・口径・ポンプ条件を決めること、そして逆流防止は逆止弁や減圧式逆流防止器、吸排気弁などを正しく使い分けることです。空気弁は空気抜き用、水抜き栓は凍結防止や排水用です。名前が似ていても役割は違うので、そこを区別して覚えると解きやすくなります。

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